自宅で金魚を飼っている。決して金魚が大好きなわけではないのだが。
写真はイメージで、実際は1匹しか飼っていない。
その金魚が病にかかっている。
「転覆病」だ。
こんな病気があるなんて、生まれて初めて知った。テンプクビョウだ。
https://kinngyo.com/byouki/sakanapuku/
わかるだろうか。左上あたりで、見事に転覆している。典型的な、まるで見本のような、The 転覆病だ。
転覆選手権があれば、間違いなく上位に食い込んでいるだろう。
が、これはスポーツでも、おふざけでもなく、紛れもなく病なのだ。
しかも、水中で泳げることは、魚類の大前提である中、それを脅かす症状なのだから、ある意味致命的な域の病と言えるのではなかろうか。
最近、金魚がひっくり返っている時があるなぁと思っていたら、妻が「転覆病よ、それは」と、まるで金魚の町医者みたいな口調で教えてくれたのだ。
そして、彼女は治療方法にも精通していた。「水の入れ替え」と「断食」が効くらしい。ホントに金魚の町医者でもやったら良いんじゃないかと思ってしまう。
だから、今は餌を与えずに見守っている。早く元気になれと願いながら。
金魚なんてとっても丈夫な生き物だとばかり思っていた。熱帯魚みたいなデリケートさなんてまるでなく。手をかけずに、長生きできる、そんな風に勝手に思い込んでいた。
飼い始めは良かった。餌をモリモリ食べるので、どんどん大きくなった。観賞用の金魚として、愛嬌を振りまきながら、完璧にその役割もこなしていた。
家族とも馴染み、いよいよ家族の一員かという時に、彼は転覆病に侵されてしまったのだ。
何が原因なのかは、わからない。エサを与え過ぎたのだろうか、水の交換頻度が少なかったのだろうか、愛情を与え過ぎたのだろうか。グーグル先生も原因不明と答えている。
あるいは、そういう類のことではなくて、水中を泳ぎまくる魚類が狭い水槽の中に閉じこめられていること自体が、そもそも悪いんじゃないんだろうか。金魚から言わせれば「そりゃあストレスたまりますよ」だろう。だから狂ったような症状が出てしまうんじゃないのだろうか。
金魚を飼い始めた理由はいくつかある。が、まずは転覆病が治るのを見守ってみようかと。