あん肝を調理して食べたよ、というお話。
年末年始にスーパーをぶらりとしていたら、普段あまりお目にかからない「あん肝」を発見。
通風を持病に持つ僕にとってみたら、プリン体たっぷりの天敵なのだが、正月ということで目をつぶる。人間誰しもそうであろう、欲を目の前にすれば、ああだこうだと都合の良い理由をつける。僕はそこまで強い人間ではない。
さあ、あん肝の調理スタートだ。
◽️調理
まずは、あんこうの肝の下処理から。
肝なので、グロテスクで当たり前なのだが、あんこう自体がこれまた古代魚を思わせるギョッとする風貌なので、初めてこの肝を食べようと思った人のパイオニア感には感服してしまう。
どちらかと言うと、食べる側というよりも、食べられる側にまわりそうな勢いがする。
さて、食べられる前に、先駆者に感謝を込めて、調理を始めよう。
まずは塩をふりかけ、
それから水分を取り除く。
料理酒をかけて、下処理完了。それぞれの工程の意味合いはわからんが、ネット上のレシピに忠実に従うと、美味しい料理にありつける、そんなレベルの調理である。
次に蒸す準備を。
下処理したあん肝をアルミホイルにのせて、
棒状にくるむ。こうすることで、よく見るあのあん肝の輪切りができるのだ。
15分ほど蒸し、冷蔵庫で冷やして完成。
◽️いざ実食!
あんな風貌のあんこうだが、今や「海のフォアグラ」と称されるほどの珍味に昇格。それどころか、あんこうは捨てるところがない「無駄のない魚」という称号も手に入れているほど。
美味しい期待しかない、が、しかし…
アルミホイルをオープンすると、棒状には程遠い出来栄えに。
形はご覧のように悪くとも、味は変わらず美味いはず。だって、海底の珍味の王様、あんこうの肝なのだから。
気を取り直して、ポン酢をかけ、ネギを散らす。
見た目はアレだが、納得の出来栄えだ。濃厚な肝々感は文句なしだ。日本酒との相性は抜群で、このあん肝があれば、日本酒が底なしに飲めそうだ。
あん肝の調理は大成功で幕を下ろした、ということにしておく。
◽️まとめ
あんなあん肝でも食卓に並んだことで、正月にさらなる彩りが加わった。より正月っぽくなったと自負している。あん肝はプリン体が多い、と牽制していたら、正月の素敵さが割り引かれていただろう。
身体に悪いからと美味しいものを我慢するより、欲に身をまかせて口に放り込んだ方が、何だかよっぽど健康的な感じがするのは僕だけであろうか。いや、そんなことないはずだ。
今年も美味しいものを積極的に食べていこう。