寒さに負けて、今日は温かいうどんでも食べたいなとスマホを開いた。
特に目的地があったわけでもなく、検索結果に出てきたお店をそのままチョイス。
そんな感じで、ほぼノープラン、あしのむくままに初めて入ったのが、今回の「うどん蕎麦 まつや」だ。

■ 主役はカレー南蛮。静かに強い一杯
注文したのは、カレー南蛮(1,000円)。
せっかくなので、+200円で大盛りにしてみた。

運ばれてきた瞬間、まず立ちのぼるのはカレーの香り──なのだけど、主張しすぎない。その奥に、しっかりと和の出汁の気配がある。

レンゲでひと口すすると、カレーのコクより先に、出汁の旨みがじわっと広がるタイプ。これは完全に、蕎麦屋(うどん屋)のカレー南蛮だ。

麺は細めで、つるっとした口当たり。重たくなりがちなカレースープでも、最後までテンポよく食べさせてくれる。具材はネギと豚肉が中心で、構成はかなりシンプル。
でも、この潔さがいい。余計なものが入っていない分、出汁と麺の相性がよくわかる。
食べ進めて、後半は七味唐辛子を少しだけ。辛さを足すというより、香りを足す感覚で、スープの輪郭が一段くっきりする。
大盛りにしたことを忘れるくらい、気づけばレンゲも箸も止まらない。
ふと店内を見渡すと、製麺室が目に入る。こうして打たれた自家製麺だからこそ、このスープとのバランスが成り立っているのだと思うと、妙に納得感があった。
■ きれいで、落ち着く。気持ちのいい町のうどん屋
店内は、とにかく清潔感が際立つ。

白を基調にした壁に、明るい木のカウンターとテーブル。どこを見ても手入れが行き届いていて、「まだ新しいのかな?」と思ってしまうほどだ。いわゆる“町の蕎麦屋”にありがちな雑多さはなく、すっと背筋が伸びるような心地よさがある。

カウンターは一枚板で、木目が美しい。
席の間隔にも余裕があり、ひとりでも、複数人でも落ち着いて食事ができる造り。テーブル席も整然としていて、昼時でもどこか静かな空気が流れている。
この日、お店を切り盛りしていたのは優しそうな年配の男性と、物腰の柔らかい女性の店員さんの二人。必要以上に話しかけてくることはないけれど、目配りは行き届いていて、自然と居心地が良くなる。
大げさな演出はないけれど、個人経営のお店ならではの、ちょうどいい距離感が心地いい。
店内からは製麺室も見える。

ガラス越しに見えるその空間が、「ここはちゃんと麺から作っている店なんだ」という安心感につながっていて、料理を待つ時間さえも少し楽しい。
派手さはない。でも、清潔で、静かで、きちんとしている。だからこそ、うどんや蕎麦と向き合う時間が自然と丁寧になる──そんな空間だった。
特別な一杯を求めて入ったわけじゃない。ただ温かいうどんが食べたくて、ふらっと立ち寄っただけ。
それでも、「また来たいな」と思わせてくれる店がある。「うどん蕎麦 まつや」は、そんな一軒だった。

なお、メニューはこんな感じ。
うどん・蕎麦を中心に、どれも肩肘張らないラインナップで、価格も良心的。
カレー南蛮も、その中のひとつだ。
店舗情報
店名:うどん蕎麦 まつや
住所:神奈川県川崎市宮前区野川台2-6-13
営業時間:11:30〜14:30(昼営業のみ)
営業日:火・水・木・金・土・日 ※月曜定休
Webサイト:公式サイトなし
(参考:食べログ)https://tabelog.com/kanagawa/A1405/A140507/14089883/
Googleマップ:
https://maps.google.com/?q=うどん+蕎麦+まつや+川崎市宮前区野川台2-6-13
※営業時間・定休日・メニュー内容は訪問時の情報です。変更される場合があるため、来店前に最新情報をご確認ください。