だいぶ前に、高級「生」食パン 乃が美 を記事にした。こちら↓
https://www.shogots1978.com/entry/2018/05/12/205423
大阪に越してきて、こんなに美味いパン屋があるのか!と度肝を抜かれたのは、まだまだ記憶に新しい。
そして、大絶賛をしていた──。
そんな「乃が美」の食パンが、泉佐野駅でも最近売られるようになっている。
改札を抜けて、歩いていると真正面に見えてくる。
わかるだろうか、小さな店舗だが、しっかりと乃が美の看板が掲げられている。サイコーな立地条件だ。
泉佐野に店舗があると、わざわざ岸和田まで足を運ばなくて良いから、もちろん便利でいい。
でも、何だろう。店舗が増えれば増えるほど、レア感が下がり、食パンの価値までも下がってしまうように感じてしまう、のは僕だけであろうか。
妻が言っていた「泉佐野店には、岸和田から食パンが運ばれていて、でも品質は変わらないんだって。けど、岸和田のほど美味しいとは思えない」と。僕も朝食で出された食パンが、恥ずかしながら「乃が美」のモノとは気付けなかった。
あるいは、単なる気のせいなのかもしれない、次買ったときには「やっぱ乃が美の食パンはうまいねー」なんて言ってるかもしれない。
ここ最近、書店にも乃が美関連の本が並び、テレビでも乃が美の生食パンが紹介され、すっかり有名なパン屋になってしまった印象だ。
僕の勝手な思い込みなのだが、乃が美はもっと素朴でもっとこじんまりとしたパン屋のつもりだった。店舗数を増やしたり、社長がテレビに出たり、そんなお金のニオイがすることとは無縁で、精鋭メンバーで生食パンを極め続けていく、そんなイメージを勝手に抱いていたもんだから、最近はガッカリきているのが、本音だ。
別に食パンが不味いとか言っているわけでもないし、社長のやり方に文句があるわけでもない。
ただ、自分の期待していたイメージとズレてきているだけのことだ。
急速に店舗数が増えると、製法やノウハウの伝達が遅れ、品位が全体的に落ちてしまうと、僕は思う。
とっても美味しい生食パンの品位を下げずに、広がりよりも深さに目を向けて欲しい、と個人的には勝手極まりないがそう思う。