のっけからアレだが、あなたは、最近「川」をじっくりと眺めたことは、ありますか?
「川」って、比較的身近にあるような感じはするが、そこまで普段の生活で意識はしない。
それゃそうだ。普段の生活で、「川」が我々に何か恩恵を与えるようなことを、あるいは、何か被害を与えるようなことを、するかと言えばそんなことはないから意識なんてしないのだ。
先日、自宅近くの川をじっくり眺める機会があった。
何の特徴もない、どこにでもあるような、もちろん何の恩恵も危害も与えそうにない、個性のない「川」である。
わかりにくいが、↑この川だ。個性がなさ過ぎて、川の名前もわからない。(実際にはあるんだろうが)
こんな川の何を眺めたのか?
この川をじっくり眺める機会をつくってくれたのは、6歳になる娘だ。
子供は素敵である。何が素敵かって、大人が当たり前だと思って素通りしていることに対して、その歩を止めてくれるからだ。歩を止めるだけではない、ときには、新たな発見をも連れてくる。
「川があるねー、見ようよ見ようよ」と娘。「なんか生き物いるかもしれないねー」と娘。
道草を食わずに、さっさと帰りたかったのだが、かわいい娘のおねだりなら聞くしかない。
2人でぼんやりと眺めていたら、娘が「カメがいる!」と叫んだ。
カメなんておるものか、と思いながらよくよく見てみると、ホントにいたのだ。
見えるだろうか。
カメが並んで日向ぼっこをしている。
ここだ。
ここだけではない。奥に目をやるとまだまだいる。しかも1匹や2匹のレベルではない。
娘が数えたところ、なんと34匹もいたという。娘が見えた数がそれくらいなので、実際はもっといるんじゃなかろうか。
こんなにカメが見える川なんて初めて見た。動物園か水族館をも超える数だ。
娘が僕の歩を止めなければ、こんな一生に一度あるかないかの光景には出くわさなかったかもしれない。
幼い子供の意見は、ときには大人にはないトンデモナイ発想を運んでくるのだ。よーく聞いておかないと、損してる可能性もありますよ。